「慈・悲・喜・捨」 日常生活を穏やかに過ごす4つの鍵

2016年も残りあとわずかになりました。
レッスンにご参加いただいた皆さま、お問合せくださった皆さま、ブログをご覧くださった皆さま、
お世話になったすべての方々に、この場を借りて、心から御礼申し上げます。

2016年のレッスン納めとなった12月23日の太陽礼拝108回は、ご参加いただいたすべての方が
無事やり遂げるという快挙。
参加表明いただけただけでも嬉しかったのに、こんなハッピーエンドに立ち会えて今年いちばんの幸運でした。
間違えずにカウントできてよかった(笑)。
皆さま、もう筋肉痛は癒えた頃でしょうか??

「一人ではできなかったと思う」
「途中何度もしんどいな~と思ったけれど、みんなが頑張っているのでやり遂げられた」
「思い切って参加してみて本当に良かった」
等々、たくさんの感想をいただきましたが、そのひとつひとつの言葉はみなさんへの感謝とともに、
まさに私が感じていたことでした。

太陽礼拝イベントだけでなく、ヨガレッスンを通して、皆さんの心と身体の大掃除のお手伝いが
少しでもできたのなら幸いです。


そして、2016年のしめくくりに、ヨガの教典学習会で勉強したなかから、
日常生活に役立ちそうな私のお気に入りの一節をご紹介しますね。

ヨーガ・スートラというヨガ最古の経典に記されている「心の清澄を保つための方法」です。

慈(マイトリー)とは、楽しみを享受している人に対しては友情を。
悲(カルナー)とは、苦しんでいる人たちに対して同情を。
喜(ムディター)とは、善い性質の人には喜びを。
捨(ウペークシャー)とは、悪い性質の人たちに対しては無関心を。
と『ヨーガ・スートラ』の注釈書の中で定義されています。

しかしわたしたちは、楽しみを享受している人に対しては嫉妬を、
苦しんでいる人たちに対しては無関心を、
善い性質の人には皮肉を、
悪い性質の人たちに対しては憎しみを、
という態度や感情を持ってしまうことがあるのも事実ではないでしょうか。
「ハタ・ヨーガ・プラディーピカー」第4章9節 成瀬貴良 著より)

現代のストレスの原因の大半は人間関係だと言われています。

どんな人の、どんな一瞬をとってみても、必ず『幸福な人』『不幸な人』『有徳の人』『不徳の人』
の4つの範疇に当てはまり、この4つの扉を前にした時に、正しい鍵を使いさえすれば、
心穏やかに過ごすことができるとサッチダーナンダさん(ヨガスートラの解説書インテグラルヨーガの著者)は
解説します。

その4つの鍵が『慈(友愛)・悲(憐憫)・喜(欣喜)・捨(無関心)』。
原文訳は「他の幸福を喜び(慈)不幸を憐れみ(悲)、他の有徳を欣び(喜)不徳を捨てる(捨)態度を
培うことによって、心は乱れなき清澄を保つ。」(ヨーガ・スートラ1-33)というもの。

ところが、サッチダーナンダさんや成瀬先生の解説の通り、わたしたちは、4000年も前からずっと、
鍵を忘れたり、間違えて使ってばかり。

他人の幸せに嫉妬したり、他人の不幸は蜜の味とばかり噂話に興じたり、困っている人に冷淡な態度をとったり、
皮肉を言ったり、憎しみを募らせたり、、、、挙げたらきりがないくらい、その場の感情に翻弄され、
一人相撲して、勝手に自分の心の平穏を乱している。
さらには、渡辺和子さんの著書にもある『不機嫌は立派な環境破壊』の言葉通り、感情の乱れた渦を
自分だけにとどまらず、周囲の人にも拡散してしまう始末。
まさに負のスパイラル全開です。

『他人を変えることはできない、変えられるのは自分だけ』とよく言いますが、
自分を変えるということは、『心の反応を変えていくこと』なんですよね。

わかっちゃいるけれど、人間は弱いもの、愚かななもの、だから愛おしいと落語の世界でも言われように、
すぐには実践できない場面も多々あるけれど、サッチダーナンダさんが言うように、
いつでも『慈・悲・喜・捨』という4つの鍵をポケットにいれておきたいですね。

鍵を上手に使えた時、扉が開いたら、きっと新鮮ないい空気が入ってくると思います。
それでも気が晴れない時は、呼吸法のカパラヴァティか太陽礼拝108回で、半強制的に心も身体もデトックス。
周囲に害なく毒吐きましょう。ダークサイドな自分を吐き出しましょう(笑)。

エネルギーたっぷりのプラーナで心身ともに充電して、新しい一年を心穏やかに過ごせますように♡
母の日に次男がプレゼントしてくれたカーネーション
枯らさないぞ~と今年は頑張りました

夏の暑さを乗り切り、誕生日にあわせたようにまた開花♡
今朝、もう一度ありがとうを伝えました


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