感情は世界を楽しむ道具(ヨガ哲学講座より)

2月、もうすぐ立春。
紅梅、黄色い菜の花、水仙、ところどころに春の兆しを見つけると思わずほっこりしますね(*´∀`*)。

春が待ち遠しい反面、暖かい日が続き、新聞で見た〈真富士山〉登山道の途中にある〈氷瀑〉が解けはじめているらしいと聞き、はじめての山、しかも登山口までは、九十九折の山道を運転しないとならないらしく、さすがに一人では・・・・_| ̄|○

と、あきらめかけていたら、天気と家族のタイミングがピタリと合うという奇跡が。

登山口から1時間くらいの急登を登りきったところに広がる自然の芸術美、
氷柱の先から解けて落ちていく水滴の音も心地よく、大感激でした。


〈感情は世界を楽しむ道具である〉

先日のヨガ哲学講座で教えてもらった言葉ですが、そのとおりだなぁと、山を歩きながら考えていました。

〈感情の起伏が激しい〉というと、一般的にあまり好意的な意味ではとられませんが、感動のない世界なんてつまらないですよね。

感情は世界を楽しむため、生きていくための道具であり、嬉しいコトは嬉しい、楽しいコトは楽しい、落胆することも、怒りに悶えることも、悲しみに打ちひしがれることもある。
ただ、大事なこと、忘れてはならないのが、その感情に支配されないこと、振り回されないこと。

そのために大切なのが、学ぶこと、知っておくこと、準備すること。

ちょうど夢中になって読んでいた「アフリカの蹄」「アフリカの瞳」の作者であり、精神科医でもある帚木蓬生さんも、「ネガティブ・ケイパビリティ」=どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える力を養うことの大切さを伝えていました。


講座で、もうひとつ心に残ったキーワードは 〈調和(ダルマ)〉

〈心〉〈言葉〉〈行動〉

この3つの調和がとれ、さらに〈自然界〉のルールとも一致したとき、人は自己肯定感が高まり、自分自身に満足しリラックスできるとヨガ哲学は教えてくれます。

物や場所を悪いマナーで扱ったり、自然環境の破壊につながることをしたり、正しい方法ではないやり方で何かを手に入れたり、嘘をついたり、人が不快に思うことをついつい言ってしまったり、そんなときは、心は満たされず、自分に安心して寛ぐことはできませんよね。

ヨガの練習を続けていくと、体を丁寧に扱い、旬のもの、栄養のあるものを食べ、適度に運動することで休息、睡眠の質も向上し、フィジカル=体の免疫力が上がってきます。

すると自分を大切にするように、他人や自然、他の生物に対しても丁寧に接するようになり、心は安心して、満たされ、メンタル=心理的免疫力の向上にも役立つのだということ。

シヴァナンダアシュラムの石碑に刻まれた
〈Be Good Do Good〉
まずは自分に、そして周囲にも Be Good, Do Good!!

「マハーバーラタ」、そして、その中の一部を構成する「バガヴァッド・ギーター」の成立年代は紀元前4世紀から紀元後4世紀、古来から脈々と伝わるヒンドゥ教の聖典のひとつ。

聖書の4倍の長さもある壮大な物語の中には、数えきれないほどの登場人物がいて、そのキャラクターは全世界の全人類にあてはまるとも言われ、誰もが自分の中に良くも悪くも、どんな登場人物をも見ることができる。

文明は進化し、生活は驚くほど豊かに便利にはなったけれど、体の機能とか、心の反応はそんなに早いスピードでは進化しないし、むしろほとんど変わっていないのかもしれない。

だから、古来から受け継がれる物語を読むことは、限られた体験しかできない短い一生をより豊かにしたり、将来起こることに対しての心と体の準備に役立つのだそう。

山歩きと同じで、険しい山、初めての山にはガイドがいた方が心強いように、何かを学ぶ時も、楽しく、わかりやすく紐解いてくれる先生がいるというのは良いものだなぁとしみじみ感じた講座でした。

来年は〈哲学講座〉だけでなく、〈氷瀑〉もご一緒できるかな。
今月も、ヨガの練習で〈心〉と〈体〉のメンテナンス、コンディショニング、ご一緒にしていきましょう٩( 'ω' )و

雪や氷に縁遠い静岡県民
ついついはしゃぐの図

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