『あなたを想う花』ヴァレリー・ぺラン(著)
暑中お見舞い申し上げます。
一年でいちばん暑さが厳しく感じられるという〈大暑〉真っただ中ですが、お元気に過ごされていますか?
先週、午前レッスンのあと、試しにアスファルトの温度を測ったら〈61℃〉
気温は30℃でも、下からの暑さでやられる・・・(-_-;)
お!土壌は気温と同じくらい。アスファルトのように熱を溜めこまないんだなぁ。
でも、だからといって、アスファルトがなかったら少しは涼しいのか?といえば、
未舗装路の多い灼熱のインドを思い出すと、、、、
リキシャや自動車がすごい勢いで走れば土ぼこりがぶわ~っと舞い上がり、
コンタクトレンズなどしていようものなら目つぶしに遭い、
鼻の穴は真っ黒、
洗濯をすれば、すすいでも、すすいでも黒い水。
暑さよりも、呼吸器系が確実にやられること間違いない(-_-;)。
環境問題はそう単純なことではないんですよね。
そんなわけで、今、わたしができることといえば、毎年恒例の夕方の打ち水。
今年も、ハチドリの一滴のように、地球の温度をほんの少し下げてます。
今年は〈深夜高速〉岡崎体育バージョンがぐるぐるとまわります。
♬全開の胸、全開の声、全開の素手で、
感じることだけが全て、感じたことが全て、
生きててよかった♬
このラジオ番組で知った〈オヤジの応援歌〉らしいですが、女性にもしっかり沁みます。
沁みるといえば、先週一気読みしたフレンチ小説の翻訳本 『あなたを想う花』。
ブルゴーニュにある小さな町で〈墓地管理人〉として働く女性ヴィオレットの人生再生の物語。
いかにもフランスらしいラブアフェアは好き嫌いが分かれるところですが、わたしは大好物。
フランス映画がお好きな方は、きっと気に入ること間違いない一冊です。
作者談に『すべての女性に似た、ひとりの女性の物語です』と書かれているように、女性の生き方は日仏少々(だいぶ!?)違うけれど、心の内、仏教用語でいう〈四苦八苦〉=人間が生きていく上で避けては通れない根源的な〈苦〉は共通で、50代という同世代の女性の物語ということもあって没入してしまいました。
悲しみに打ちひしがれて、何度落ち込んでも、また何度でも立ち上がり、自分の足で歩いていくためのヒントがじんわりとつまっていて、悲しいことがあったときは、この物語をそっとまた読み返したい。
それにしても、小説を読んでいて何度も泣いたのはほんと久しぶり。
悲しい涙だけでなく、うれし涙もいっぱい流れます。
作者は、あのダバダバダ~♪の映画を作った監督の若きパートナー、ヴァレリー・ぺラン。
元々、映画の脚本家ということもあって、そう言われてみれば映画を見終わったような満足感が得られるストーリー展開でした。
悲劇あり、ミステリーあり、ラブロマンスあり、さらには時間軸の違うストーリーが巧妙に交差して、最後にすべての伏線が回収されるのですが、いい意味で読み手の想定を超えてきます。
上下巻700ページ余りのボリュームですが、各章は短く、テンポよく読めるだけでなく、その章の冒頭に書かれた〈墓碑に使われた言葉〉=故人を偲ぶメッセージや小説や詩の一部もメモをとっておきたくなる珠玉のメッセージ。
「人生はつかの間だとしても、せめてその思い出に花を植えよう」
「今、君を失い、涙に暮れているが、どれだけ悲しみが深くても、君と出会えた喜びの方が大きい」
「人の出会いは偶然ではなく運命だ。道が交差するのには理由がある」
フランス本国でベストセラーになっただけでなく、コロナ過のイタリアで最も売れた本、ノルウェイでもベストセラーになっているそう。
お休みの日は、ヨガでしっかり動いたら、あとはのんびり、
涼しいお部屋で読書に耽ってみるのはいかがですか?
夏休みの課題ではない純粋な〈読書〉はほんと楽しい。
オトナになってよかった。
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